5月18日(土)公開記念舞台挨拶レポート

5月18日(日)に公開記念舞台挨拶を実施し、石原さとみさん、中村倫也さん 、青木崇高さん、𠮷田恵輔監督が登壇しました!


映画を鑑賞したばかりの観客を前に、石原さとみさん、中村倫也さん、青木崇高さん、𠮷田恵輔監督が登場。拍手喝采の中、石原さんは「一人でも多くの方に観ていただきたい。その一心で、本当にとても多くの取材を受けさせていただきました。でも、その度に記者の皆さんからのこの映画に対する溢れる想いを聞けて、本当に幸せな時間でした」と感慨深げに振り返り、「是非お外へ出て温かな柔らかい風を感じて、映画の余韻に浸っていただけたらと思います」とにこやかな表情を見せました。続いて中村さんは、「たくさんの方に観ていただいて、じんわりとした気持ちになっていただければと思います」と余韻に浸っている観客へ挨拶。青木さんは「観るのに、心を凄く使われたと思います」と観客を気遣いつつ、「けれども観てよかった、そう思われるような映画だったのではないでしょうか」と力強くコメントしました。最後に𠮷田監督は「4年前くらいから企画をして、結構長い時間かかってやっと公開することができました」と感慨深い表情。しかし、「余韻を壊さないようにしたいんですけど、多分僕と中村さんは無理だと思う(笑)」と少しおどけた挨拶をし、会場は和やかな空気に包まれました。


「好きなシーン・注目してほしいシーン」

 鑑賞直後の観客と映画の感動を共有したい!という趣旨で、まずは「個人的に好きなシーン・これから観る人に注目してほしいシーン」の話題へ。石原さんは【行方不明になった娘・美羽の捜索ポスターにイタズラで目に画鋲が刺さっているのを一生懸命抜くシーン】を回答。撮影を振り返り、「現場に入った次点でもうその状態になっていて、本当に苦しくなって。泣くシーンじゃなかったんですけど、段取りの時点で涙が止まらなくて」と今でもその光景が脳裏に焼き付いていることを告白しました。実は当日撮影がなかったが、現場の様子を見にきていた青木さんも、このポスターを見てしまったそうで、“人間描写の鬼”と称される𠮷田監督の演出を目の当たりした青木さんは、「本当に鬼だと思いました」と当時の衝撃を回顧しました。

ローカルTV局の記者・砂田を演じた中村さんは、【飲み会でみんながウェーイってなっているのに、真面目なことを言って白けさせる砂田】をお気に入りのシーンにセレクト。「僕も急にマジレスモードになるときがある」と中村さん自身にも砂田に似た一面があり、共感したそうです。これには石原さんも「ずっとボケ続けるかと思ったら、時折すごい鋭く冷静に突っ込まれますよね」と同調しました。中村さんは「楽しく話をした後にバランスを取りたいのかも」と語りました。


青木さんは自身のシーンではなく、【森優作さんが演じる沙織里の弟・土井圭吾の存在。TV局のインタビューを受けるシーンや、そのインタビューが流れる番組観て頭ポリポリするところやトーストの焦げをカリカリ取るところ】と数々の土井圭吾のシーンをレコメンド。「なんかヤベーな」と感じたことを率直に語りつつも、「とんでもないキャストを放り込んできたなと思いました」と、独特の存在感を放つ森さんを絶賛しました。圭吾が頭を掻くシーンも、トーストの焦げを落として食べるシーンもアドリブではなく台本にしっかりと書かれていることに話題が移ると、劇場パンフレットに台本が丸々掲載されていることが紹介され、石原さんも「どれが台本に書かれたことで、どれがアドリブかが分かりますね」と二度三度楽しめることをアピールしました。


𠮷田監督は【夫婦が蒲郡駅前でビラ配りをしている最中に、変なおばさんからしつこく話しかけられるシーン】と回答。シリアスな中にも「こういう人、いるいる」というユーモアあふれる象徴的なシーンをモノマネも交えながら説明すると、思わず客席から笑いが巻き起こりました。𠮷田監督は撮影を振り返り、「沙織里の気持ちになると可哀想だけど、実はかなり笑いを我慢していました」と告白しました。対して石原さんは、「高い声で何か叫んでるけど、その声がこっちの感情を逆撫でして、もっと苦しくなる」と語りました。

印象的なラストシーンについてー

続いてMCからラストシーンについて質問がおよぶと𠮷田監督は、「折り合いをつけることが無理な状況の人が、その先を生きていくのには何が必要か、ということをテーマにした」と熱弁しました。さらに「一番辛いはずの自分が他者のために行動して、他者のために泣いたりすると、一周回って自分に帰ってくる。そういうことが多分救いになるんじゃないかな」と、自身の願いも込めたという想いを語りました。




最後に、映画を象徴する柔らかな「光」をイメージしたボードをバックに、𠮷田監督は「本当に大事な作品で、俺とか石原さんにとって、ものすごく分岐点になる作品なので、一回でも多く、一人でも多くの方に観ていただきたいと思っております」と、映画を広めてもらうべく、力強くコメントしました。
石原さんは、つい最近公園で迷子の男の子を探す母親と出会ったというエピソードを披露。まさに劇中で沙織里が体験したような場面に遭遇し、石原もその子どもの行方を気に掛けていたところ、その母親が大号泣しながら走り去るところを目撃。その姿に恐怖を感じ、サービスセンターで迷子の男の子の特徴を確認しようとしたところ、実はその男の子が無事見つかり、母親の涙は安堵の涙だったことが判明。「私も本当に泣けてきて、すごく安心した。あのお母さん、よかったって本当に思ったんです」と語り、「本当にこの映画で沙織里という役を演じて、自分の財産となりました。そして、一年以上経っても沙織里という女性の気持ちが私に生き続けているんだなってことも知りました。どうか少しでも彼女の苦しさが伝わったらいいなと、そして誰かに優しくて温かい言葉をかけてくださるような出来事や行動が、一人でも増えていったらいいなと心から願っています」と切実な想いを吐露しました。その石原さんの熱い言葉に観客も共鳴する中、なんと青木さんが思わず大号泣…!万雷の拍手のなか、舞台挨拶は終了しました。